園田競馬場で起こった暴動は、開催存続の危機へも発展する大きな事件でした。

園田で発生した暴動

 

1971年1月30日に園田競馬場第8Rで起こった園田事件をキッカケに一部の客が暴動を起こしました。
払い戻し所の窓は全て割られ、火が付いた新聞紙が投げ込まれる放火や強盗が起こるなどして7,600万円の不明金が発生。施設の損害総額は3,600万で合計1億1,200万円の損害が発生しました。
暴動後の全レース中止に加えて3開催18日間自粛され、競馬開催そのものを廃止させる議論を起こす事態にまで発展しました。

 

暴動のキッカケになった園田事件

 

事件が起こった園田競馬場は、兵庫県尼崎市にある地方競馬場で、当時は楠賞全日本アラブ優駿を開催するなどして「アラブのメッカ」として繁盛していました。
暴動をキッカケに廃止が検討されましたが、その後は持ち直し現在も運営を続けています。
なおアラブ系単独レースの開催は廃止され売上が大きく低迷しましたが、2012年にナイターが導入されてから持ち直しています。

 

事件が起こった1971年1月30日8Rは、アラブ系混血種であるアングロアラブの強豪馬であるタイムラインとスマノダイドウの対決が実現しました。
当時の園田競馬における2大スターの激突は大きな話題になり、当然人気は主役の2頭に集中します。

 

馬のモノクロ画像

 

しかし、スタート時のゲートが開くタイミングが4頭だけ遅れるカンパイのアクシデントが発生します。
その後、ゲートの調整が行われて2度目のスタートが切られますが、今度は人気上位のタイムラインとスマノダイドウの2頭だけゲートが開くタイミングが遅れるアクシデントが発生します。
一般的にカンパイは1Rに付き一度のゲート調整が行われるもので、1回目のゲート調整でスタート発走時刻が大きく遅れた影響もあって、2回目のスタート後はそのままレースが続行されます。
結果的に人気を分け合った2頭はともに後方からのレースを余儀なくされ、スマノダイドウ3着タイムライン4着で決着します。

 

当然、人気馬に投票していたファンはスタートの遅れの問題点を八百長などと指摘して騒ぎが起きます。
騒動を受けて主催者は競走不成立を発表すると、今度は的中馬券を買った人が不満を訴えて暴徒化します。

 

騒ぎが収まった後も馬券的中者は22時頃まで運営に対して払い戻しをするように訴えますが、最終的には払い戻しをしない対応になりました。
園田事件を受けて、全国の地方競馬場は審判長がスタートを認めて成立したレースでは、遅れが発生してもレースが成立することの周知を再度呼びかける取り組みを行いました。

 

カンパイと八百長の有無について

 

カンパイとは公正なスタート(発馬)が出来なかった場合に発生するスタートのやり直しで、発走委員が真正な発走でないと認めた場合に、ゲートの前方200メートルの地点に配備された係員が白旗を振って騎手にカンパイであることを伝えます。

 

競馬中継では、審判長が旗を振ってファンファーレを鳴らす姿が映っていますが、主たる目的はファンファーレを鳴らすのではなく、公正なスタートが切られているか確認したり、ゲート入りの問題を監視しています。
カンパイと呼ばれる語源は諸説ありますが、英語の「カムバック」が訛ってカンパイになった説が有力視されています。

 

当時の園田競馬場はゲートトラブルによるカンパイが頻繁に起こっていて、2開催日連続でカンパイのないケースは珍しいと言われていました。
ただし、ゲート調整後の再スタートでも問題が発生するケースは珍しく、1回目は人気馬が絡む4頭、2回目はピンポントで人気馬2頭が被害を受けたことで、意図的にゲートを細工したのではないか?といった憶測を呼んでいます。

 

時間から50年近く経過した現代でも八百長による意図的なものだったのか、偶然による機械的トラブルだったのかは解明されていません。

 

 

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