ダテハクタカが何者かに硫酸を投げつけられた競馬事件は、現在でも解決されていません。

ダテハクタカ事件

 

ダテハクタカ事件は当時のスターホースだったダテハクタカが何者かによって故意に負傷させられた事件です。
パドック入りのタイミングでこの事件は発生し、厩務員が異変に気付いて検査を受けたため、レースには出走しませんでした。
ダテハクタカ絡みの馬券は単勝で856万円、枠番連勝では4億2,715万円も売られていましたが、出走取消によって返還されています。
事件後は治療を経てダテハクタカが復帰しますが、精彩を欠く走りが続き未勝利のまま半年後に引退します。

 

 

事件の詳細

 

1972年6月4日の中山大障害にて、ダテハクタカがパドックに移動したところ突如暴れ出します。
後の検査では硫酸とみられる化学物質による負傷だったことが判明します。

 

パドックで暴れ出して右後脚の蹄鉄が外れたため、一度パドックを出て蹄鉄を打ち直そうとした際に担当厩務員が右目に何かが付着して痛がっていることに気付きます。
検査を受けた結果、刺激性の強い薬物が投与によって付着し、視力に問題が発生していることが判明し、出走を停止します。

 

ダテハクタカに忍び寄る手

 

意図的に圧倒的1番人気だったダテハクタカを負傷させようとした疑いがあるとして、船橋警察署が捜査を行います。
捜査の結果、中山競馬場内で濃硫酸が残留した容器が発見され、さらにレース前日の同競馬場内パドックにおいて周回中の厩務員がヤケドしていたことも判明して、事件性が明確になります。
しかし、その後の捜査で犯人を検挙することはできずに真相は闇に包まれてしまいます。

 

その他の妨害疑惑も

 

ダテハクタカが競走中止になった中山大障害では、元々は2番人気でダテハクタカの除外によって1番人気に支持されたインターヒカリが大差で最下位に沈みます。
スタート直後には4番人気のクリタカラが落馬により競走中止によるアクシデントもあり、レース開始直後に候補が絞られる展開になります。

 

結果的に同じ厩舎で兄弟馬だったナスノセイランとナスノヒエンがワンツーフィニッシュを決める荒れた展開になり、この結果を意図的に起こす目的で他の妨害行為があったのではないかと疑惑をかけられています。

 

 

ダテハクタカの注目度

 

ダテハクタカは中央競馬において平地競走と障害競走の両分野で重賞を勝った名馬です。
デビュー以降は特別目立った成果を上げていませんでしたが、クラシックレースの菊花賞に条件馬ながら運良く出走すると3位入賞を果たし、翌年の阪神大賞典ではレコード勝利を挙げます。

 

しかしその後は重賞で結果を出せずに条件戦を走るようになり、平地競走から障害競走に転向します。
障害に転向すると覚醒し、重賞の阪神障害ステークス(春)を含めて無傷の4連勝を飾り、事件のあった中山大障害に進みます。

 

歴史に残る名馬と呼べる戦歴ではないですが、事件がなければ障害を中心に大きな活躍を続け、全く違うキャリアになっていたのかもしれません。
競走馬を薬物で痛めつける事件は非常に残虐で、ファンを悲しませる出来事として、現在も語り継がれる事件になっています。

 

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